私は調理関係の仕事をしている母と父を手伝った経験があり、料理が楽しいと思っていました。高校卒業後は医療系の専門学校に入学しましたが、自分には合っていないと思い、改めて神戸の調理専門学校に入学しました。学校では、中華料理、西洋料理、日本料理、一通り学びましたが、私は日本料理に進みたいと思い、特に力を入れて勉強しました。
ラスイートは、学校に来ていた求人を見て知りました。ホームページを見て良さそうな会社だったので、1度『神戸みなと温泉 蓮』の日帰り温泉に来てみると、思った以上に良い施設でした。また、学校の先生にどう思うか聞いたところ、「めちゃくちゃ良いところや」と勧められ、応募しました。
私には兄と妹がいますが、2人とも今は大阪にいます。両親に、兄弟のうち誰か1人は神戸に残ってほしいと言われているため、就職先は実家から通える店を探していました。明石にも気に入ったお店があり応募しましたが、全寮制だったため最終的に『蓮』を選びました。
夏休みに内定をいただいて、3月にインターンシップで、職場を体験させていただきました。その際、先輩方から優しく教えていただき、応募時に感じたとおり、良い会社だなと思いました。4月から正式に『御食事処 水蓮』に配属されて、1ヶ月半が経ちましたが、印象は現在も変わっていません。
『水蓮』の中での私の持ち場は揚場です。天ぷらや唐揚げなどを揚げています。ようやく一連の仕事を覚えてきて、1人でもできるようになりました。
作り方は入社したての頃、先輩に教えていただきました。実際に作るところのお手本を見せてもらいながら説明していただき、味見もさせていただきました。その後は、実際に仕事をしながら、疑問があった時に先輩に質問し、教えていただきながら仕事を身につけています。
例えば、『季節御膳』というメニューに穴子の天ぷらがあるのですが、普通に揚げるとべたっとした食感になってしまいます。そこで「天かすをつけて少し大きくしてから揚げた方がサクサクするし美味しいよ」と教えていただきました。他の天ぷらを揚げる時も、その知識を応用しています。
揚場の難しさは、油の温度管理です。1度に入れ過ぎたら油の温度が下がって、からっと揚がりません。揚げ物は温かいうちに提供したいと思っているので、一気に注文が入っても、揚げられる量は限られます。
またコース料理の内容を覚えるのも大変です。6種類のコースがあるのですが、頻繁にオーダーが入るわけではありません。たまに注文が入ると、どんな内容のコースかわからないことがあります。そういう時は、正直に、先輩に確認します。
仕事をする上で意識していることは、焦らないことです。学生時代、ファストフード店でアルバイトをしていた時にマネージャーを任されていたのですが、どんなに忙しくても、下の子を不安にさせないよう、自分が落ち着いて仕事をするよう気を付けていました。『水蓮』の仕事も忙しいですが、その時の経験を思い出して、焦らずに仕事をするよう気を付けています。
もう少し慣れてきたら『御食事処 ライブ割烹 万蓮』と『ラ・スイート神戸オーシャンズガーデン』でも勤務させていただく予定です。いろいろな部署を回ることが、良い経験になると考えています。
ただ、まだまだ学ぶことは沢山あります。揚げ物の技術はもちろん、コース料理の内容も完璧に覚えなければなりません。私の性格上、全てが完璧にできてからでないと、次には進めません。危ういところがあれば、不安をなくすため、意識して集中して取り組みます。『水蓮』の仕事が全てできるようになってから、次の部署に行きたいと思っています。
専門学校在学中、学校の先生からは、料理人の世界は厳しいと教えられてきました。大手で働いている同級生に話を聞くと、疲弊するほど忙しく、人間関係も厳しいと言います。しかし今、私が勤務している『水蓮』ではそのようなことは全くありません。先輩は優しい方ばかりですし、可愛がっていただいています。とても平和で働きやすい職場です。「わからないことは何でも聞いて」とおっしゃっていただけますので、困ったらすぐに聞いて、しっかりメモを取るようにしています。
また、休憩時間もしっかり取れますし、今は入社間もないため、残業もありません。シフトの時間を少しでも過ぎると、「もう定時だから上がって良いよ」と気を配っていただけます。あくまでも仕事をメインに考えてはいますが、時間通りに退社できれば、1日の予定が組みやすいです。ラストまで入るシフトの時も、閉店から10分後には退店できます。
『蓮』は、業界の中でも非常にホワイトな職場だと思います。ここを辞めたら行くところがないと思うぐらいです。先輩とも仲良くさせていただいていますし、楽しく仕事ができていて充実しています。技術も教えていただけますので、デメリットを探す方が難しいです。就職活動をしている学生には自信を持ってお勧めできる職場です。